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定期預金のメリット・デメリットは?積立口座の作り方や貯金方法を解説

2023.11.07

定期預金とは、預け入れ期間を決めて利用する預金のことで、積立口座を作ることで始められます。

定期預金を始める方の中には、そもそも定期預金の仕組みや種類、メリットやデメリットについて十分に理解することが大切です。

この記事では、複数の種類がある定期預金についてまとめ、それぞれの違いや向いている人・向いていない人について解説していきます。

定期預金とは

定期預金とは、初めにどれくらいの期間お金を預け入れるか決めて利用する預金です。

種類と普通預金・積立預金との違いについて解説します。

定期預金の種類

定期預金には、主に以下3種類が存在します。

一般定期預金

定期預金は、都市・地方銀行に限らず定番といえる預金サービスのひとつです。数か月単位、年単位の満期を事前に設定したうえでお金を預け入れます。

普通預金よりも金利が高く、満期日までは自由に引き出しができないのが特徴です。預け入れるだけで簡単に利息を増やせます。

ネット銀行の新しいサービスでは、一般の銀行よりも預け入れの期間が短いものがあったり、金利が高かったりと今注目されているものもあります。

大口定期預金

大口定期預金は、預け入れる金額の最低金額が定められており、数百万円を超える預金でなければならないなどの条件があります。

期間については、短い期間では1ヵ月、長い期間では10年などといったように幅広く選択可能です。

そのため、持っている資産に余裕があり、近いうちに使うことがないお金が余っている場合は、有効な手段といえます。 

また、預け入れる金額が大金のため、高めの金利になっている場合もあります。

しかし、現代のような超低金利時代の場合では、普通預金を利用しても、定期預金を利用しても金利が若干程度しか変わらないことや、全く変わらない金融機関も多くあります。

なお、預金保険制度により保険の適用となる元本は、一つの金融機関で1,000万円とその利息のみです。

そのため、1,000万円を超えるお金を預金する場合は、いくつかの金融機関に分散させることも検討しましょう。

積立定期預金

毎月決まった日に、決まった金額を自動振替によって積み立てる預金のことを積立定期預金と呼びます。

積み立てたお金は、満期日まで下ろさないことが前提となっているため、銀行は積み立てたお金を運用できます。

積立定期預金は、銀行にとっては非常に重要な財源となっているのです。

各金融機関によって、積立定期預金には様々な種類があります。

預金のつど、期日指定定期預金を作成できるものもあれば、満期日に、より長期の大口定期に振り替えられるものもあるなど、金融機関ごとに工夫を凝らした商品開発が行なわれています。

普通預金・積立預金との違い

定期預金・普通預金・積立預金のそれぞれの内容は、以下表の通りです。

預金 概要
定期預金 あらかじめ預け入れ期間を決めて利用する預金。
1年、2年、3年後など、満期日まで基本的に引出し不可だが、普通預金に比べて金利が高く、利息で受け取れる金額も高め。
普通預金 好きな時に預け入れや払い戻しができる預金口座。
銀行取引の基本となる預金で、公共料金または家賃などの自動での支払い、給与や年金などの自動受け取りができる。
積立預金 毎月決まった額を積み立てて目標額を目指す預金のこと。
預入期間は金融機関によって異なるが、期間を特に定めないものから20年以上と長期間利用できるものまであり、選択肢の幅広さが特徴。

普通預金は預け入れ・払い戻しのタイミングを自由に決められる預金口座です。

公共料金または家賃に対する自動の支払い、給料や年金などを自動で受け取る際に利用可能です。

定期預金は定額の資金を決まった期間預け入れ、設定した期間中は原則として好きな時に引き出すことは不可能です。

また、積立預金においては、毎月どの程度の積み立てるか金額を定め、徐々に積み立てていき目標額を目指します。

積立預金では賞与が支払われる月に積立金額を増やせる場合もあるので、資産運用を考えているサラリーマンにもおすすめの商品といえます。

定期預金の特徴・メリット

定期預金の特徴やメリットは、以下3つです。

  1. 普通預金よりも若干金利が高い
  2. 一定金額までは元本が保証される
  3. 預金期間が目的に応じて選べる

普通預金よりも若干金利が高い

定期預金の金利は、どの金融機関を利用するか、預入する期間はどの程度か、金額はどのくらいかといった条件次第で変わってきます。

ですが、同じ金融機関であれば、ほとんどの場合、定期預金の方が金利が高くなります。

ですので、預け入れる金額や設定する期間が同じなら、普通預金より定期預金を利用して預け入れた方が、金利が高くなるため、より利息が得られます。

しかし、超低金利の現代において、普通預金と定期預金での金利はあまり変わりません。

そのため、より多く利息を受け取りたいなら、定期預金を利用する前に、あらかじめ金利差がどの程度あるのか、しっかりと確認しておきましょう。

一定金額までは元本が保証される

預金保険制度と呼ばれる保険制度の対象となります。

預金保険制度とは万が一、金融機関が破綻した場合に預金などを一定額保護する保険制度。

定期預金は元本割れがないのに加え、金融機関が万が一破綻しても、ひとつの金融機関ごとに1,000万円までは元本が保証されるのです。

預金期間が目的に応じて選べる

定期預金を利用すれば、目的によって満期期間を選択できます。

例えば子供が学校に入学するための資金を確保したい場合、子供の入学時期に合わせて満期の期間が設定できます。

このように、定期預金では今後発生する可能性がある大きい出費を、あらかじめ準備しておくことが可能です。

定期預金のデメリット

定期預金におけるデメリットは、以下3つです。

投資商品に比べて利回りが低い

普通金利と比べれば金利は高い定期預金ですが、だからといって高金利というわけではありません。

定期預金の金利は高くても年0.3%程度となっており、たいして株式投資の利回りは年5%前後です。

そのため運用効率が良いとはいえず、株式投資などに比べればお金が増やしにくいというデメリットがあります。

定期預金は長期間で高額を積み立てると金利が高くなることが多いため、ある程度資金に余裕がある人が長期間預入することを前提として利用をおすすめします。

途中でお金を引き出すことができない

自由に引き出しができない点も、定期預金のデメリットです。預け入れた後は、原則として満期になるまで引き出せません。

定期預金の種類によっては途中解約することも可能ですが、そのような場合は、中途解約利率が影響を及ぼし、もともとの金利よりも低がってしまいます。 

急に多くの金額が必要になった場合でも、定期預金を利用して預け入れたお金は使うことができませんので、利用する人次第ではストレスに感じる場合もあります。

インフレリスクがある

定期預金は、インフレに弱い性質を持ちます。

インフレとは、食品や家電製品などの物価が継続的に上昇している状況のことです。

インフレが発生すると、モノの価値が上がることで、相対的にお金の価値が下がってしまうリスクがあります。

例えば、今年120円で買えたカップラーメンが来年130円になる場合をイメージしてみましょう。

今年の120円はカップラーメン1個と同じだけの価値がありますが、来年の120円の価値はカップラーメン1個分以下です。

カップラーメンの値上がりに対抗するためには、値上がり分以上の金利で資産を運用しなくてはいけません。

日本では、日銀が物価目標2%を掲げているため、物価上昇に対抗するには「利回り2%」が一つの目標となるでしょう。

定期預金の金利0.002%では、この利回り目標を大きく下回ってしまい、インフレに対応できないというデメリットがあります。

定期預金をする際の注意点

定期預金をする際の注意点は、以下3つです。

銀行ごとの金利や商品性の違い理解する

定期預金における金利タイプでは固定金利と、一部の金融機関で取り扱われている変動金利が存在します。

固定金利では、預入から満期まで金利が一定です。

そのため、満期となったタイミングで、どれだけの利息が得られるか目処を立てられます。

一方、変動金利では定期的に金利を見直されるタイプであり、金利変動による影響を受けやすいです。

金利が上がっている場合であれば変動金利タイプ、金利が下がっている場合であれば固定金利タイプといったように、状況に合わせて定期預金を選ぶことで、利息が多くなる可能性もあります。

しかし、将来を予想するのは困難であり、金利タイプに正解はありません。

預金の期間や金利変動の影響を確認した上で選択することが大切です。

リスクを上手く分散させるためには、定期預金預入を利用するタイミングを少しずらしたり、金利タイプを分散させて預け入れたりする方法などがあります。

余剰資金を定期預金に回す

途中解約することで、結果として金利の低下に繋がるため、もともと予定していた利息よりも少なくなります。

解約したタイミングまでの利息のみ支払われるため、目標の金額より低額の受け取りになってしまいます。

 

途中解約で大きな損をしてしまうことはありませんが、目標として設定した金額を達成できない理由から、他の方法を検討し元本を大きくする必要があります。

また、定期預金の利息では、20.315%の利息を支払う必要がありますので、注意して下さい。

利息分が源泉徴収され、その残金を受け取ることが可能です。

預け入れる金額は1行あたり1,000万円以下にする

円普通預金や円定期預金などには、預金保険機構による預金保護があります。

これは万が一、金融機関が破綻したとしても、元本1,000万円とその利息分を上限に保護される仕組みです。

上限が1,000万円なので、万が一の事態が現実になった際に1,000万円を超える部分は保護されません。

このリスクへの対策としては、複数の銀行に分けて全額が預金保護を受けられるようにするなどの方法が有効です。

定期預金が向いている人

定期預金が向いている人の特徴は、以下3つです。

  • 使う予定がないまとまったお金がある人
  • お金が手元にあると使ってしまう人
  • 確実に貯金をしたい人

普通預金口座にあずけていたり、自宅の引き出しにしまっているような、一定の期間は動きがないお金がある場合、定期預金に預け入れた方がお得な場合があります。

理由は簡単で、定期預金は普通預金と比較し金利が高い場合が多いからです。

また定期預金の場合、普通預金と違ってATMで引き出すことができません。

使い勝手は良くありませんが、お金を手元に置いていると使ってしまう人には、無駄遣いを減らす効果が期待できます。

お金を使用したい時に、金融機関の窓口での手続きする手間がかかるため、使用しなくなる可能性が高いです。

お金を持っていると無駄遣いしてしまう癖のある人が貯金するには、お金を引き出すのに手間をかける工夫が効果的です。 

定期預金は、口座開設の際に預ける期間を決める預金です。

プライベートで発生している生活費用として使用している普通預金や、お財布の残金と、明確に分けて管理できるため確実に貯金できます。

定期預金が向いていない人

定期預金が向いていない人の特徴は、以下2つです。

  • お金にそこまで余裕がない人
  • 資金を増やしたい人

定期預金に預け入れたお金は、満期日までは自由に引き出すことができません。

どうしてもお金が必要な場合は、定期預金を中途解約する必要があります。

そのため、お金にそこまで余裕がなく、すぐに解約せざるを得ない状況になってしまう方には向いていません。

普通預金に比べると金利は高くなっていますが、実際のところ運用効率はそれほどよくありません。

普通預金の金利が0.001%の場合、定期預金の金利は平均して0.01%が妥当です。

100万円を1年間預け入れたとしても、利息として受け取れるのはわずか100円となります。

そのため、資金を効率的に増やしたい人には、定期預金は向いていないでしょう。

定期預金以外の資産運用方法

定期預金以外の資産運用方法には、以下があります。

外貨預金

外貨預金とは、米ドルやユーロなど日本円以外の通貨で預金することをいいます。

基本的に預金の方法自体は円預金と同じです。

円預金では日本円を預け入れて、日本円で払戻すところ、外貨預金の場合は、日本円を外国通貨に交換して預入れ、外国通貨を日本円に交換して払戻す取引に変わります。

日本では円定期預金の低金利が続いていますが、外貨預金は相対的に金利が高い通貨が多くあります。

なお、外貨預金は為替変動の影響を受け、貯金が少なくなってしまう可能性もあるため注意しましょう。

株式投資

株式投資とは、将来性のある会社などに資金を出資(株式を購入)し、利益獲得を目指すものです。

株式投資の特長は、購入した株式の値上がりによる売却益が期待できる点です。

そのほか、配当金や株主優待が受けられる場合があります。

株式投資は、預金と比較すると高い収益性が見込めるメリットがあります。

しかし、その一方で企業の業績が悪化すれば、株の価値が下がるのがデメリットです。

投資信託

投資信託(ファンド)とは、投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用のプロであるファンドマネージャーが株式や債券などに投資・運用しその運用の成果として生まれた利益を利用者に還元するという金融商品です。

不動産投資

不動産投資とは、マンションやアパートなどの不動産を購入し、運用することで利益を得る仕組みです。

例えばマンションを購入して入居者に貸し出せば、その分の家賃収入を得られます。

株やFXなどよくある他の投資との大きな違いは、入居者が定着すれば長期的に安定した収益を見込めることです。

太陽光投資

太陽光投資は、安定した収益が長期間期待できる投資方法です。個人投資家でも参入できるハードルの低さや節税効果を得られる点、そして国によって制定されている制度のもと運用するためリスクが少ないことから人気を集めています。

リスクが最小限に抑えられる理由は、不動産投資や株式投資などとは違い、太陽光発電投資の場合は『固定価格買取制度(FIT制度)』という売電価格と売電期間を約束している制度があるためです。

まとめ

定期預金には、主に一般定期預金と大口定期預金、積立定期預金の3種類があります。

定期預金を利用することで、普通預金よりも若干金利が高いメリットがあります。

また、株式投資などと比べて、1,000万円までは元本が保証されています。

しかし、その一方で、途中でお金が引き出せなかったり、インフレの影響が受けやすかったりといったデメリットもあります。

そのため、定期預金を利用する際には、あらかじめ定期預金のメリットやデメリット、注意点について十分理解してから検討するようにしましょう。

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