不動産投資はやめとけといわれる理由は？リスクや向いてない人の特徴を解説
「不動産投資はやめとけ」という意見はそもそもなぜ生まれるのでしょうか？
不動産投資は節税や利回り面において有利であるのは間違いありませんが、全員が必ず利益を受けられるわけではなく、失敗してしまった人ももちろんいます。
将来的な失敗を避けるためには、投資方法などをしっかり検討する必要があります。
不動産投資がなぜやめとけという意見が出てくるのか、そして失敗しないためにはどうすべきか、などを解説していきます。
目次
不動産投資が「やめとけ」と言われる理由
不動産投資はやめとけという最大の理由は負担が大きくリスクが高いことですが、他にも理由は存在しています。
すべての理由を理解した上で、不動産投資を始めるべきか考えていきましょう。
まずは不動産投資を「やめとけ」と言われる要因を解説していきます。
初期費用が高額
不動産投資の初期投資はかなり高額です。
不動産を購入するというのは相当な負担で、数千万円から場合によっては億単位の支払いになります。
初期投資を回収できるか不安が残る状態で、多くの支払いをしなければならないのは相当つらい状況と言えるでしょう。
初期投資を減らしてしまうと利益も減ってしまうため、妥協できずに大きな損をするケースも多くなってしまいます。
空室・延滞のリスクがある
購入した不動産はどれだけいいものだったとしても、空室や延滞によるリスクがあります。
不動産投資は購入した物件に入室してくれなければ利益を得られません。
空室や延滞によって誰も入ってくれない状況が生まれてしまうと、単純に利益を得られない状況を作ってしまいます。
延滞などのリスクは比較的大きなものとなっており、適当に放置していると大きな損失を計上する状況も起こりやすいのです。
収支がマイナスになることもある
収支がマイナスになり、利益を回収できない場合もあります。
本来ならプラスになるよう調整しながら不動産投資を検討していきますが、予想以上に入室されないなどの理由からマイナスになるケースも存在します。
営業面などの失敗が要因ではありますが、物件が存在している場所などによってもマイナスとなるケースが多くなっているのです。
成功を夢見て投資した物件で、全く収益を得られないという問題が発生するケースも多々存在します。
物件の価値が景気によって左右される
物件の価値が景気によって左右されやすいのも、不動産はやめたほうがいいと言われる理由の1つです。
物件の価値は景気が良ければ高くなりますが、悪くなると急激に価格が下がってしまいます。
場合によっては投資額の半分以下まで落ち込んでしまうケースがあるなど、景気による影響が大きすぎるのもリスクとして存在します。
売却して現金にするまで時間がかかる
不動産を売却する方法でも、売却して現金化するまでに時間がかかってしまいます。
不動産の売却はすぐに実現するものではなく、売却手続きを完了させるまでに1ヶ月以上必要なケースもあるのです。
現金化するまでに相当な時間がかかってしまう点を考慮しても、気軽に投資できないのが大きなマイナス要因です。
リスクだけじゃない！不動産投資をするメリット
不動産投資はリスクだけが大きいように思われますが、メリットも多数あります。
メリットの方向もしっかり確認しておき、不動産投資が優れている点を知っておきましょう。
上手に投資していけば、不動産投資で大きな利益を得られる可能性も秘めています。
長期間にわたって安定した収入が得られる
長期間に渡って安定した収入が得られるケースが多くなっています。
不動産投資では保有しているだけで安定した収益が確保され、最終的には購入額を超えるような報酬も得られるようになっていきます。
短期的な投資ではなく、長期的な投資を検討できるという観点でも、不動産投資は大きな利益を得られる可能性を秘めた投資方法です。
給与所得と損益通算できる
不動産投資は給与所得と損益通算できるメリットを持っています。
損益通算は、本来の所得から赤字となっている所得を差し引いてもいいルールです。
不動産投資では給与所得を持っている人が損益通算により、赤字となっている所得をマイナスして税金を安くしても良いルールが存在します。
上手に利用していけば、給与所得から赤字分をマイナスして節税し、予想以上に税金を安くできる傾向があります。
相続税の節税になる
不動産投資は相続税の節税として利用できます。
不動産に投資しておけば、預貯金よりも安く計算されるようになり、相続税が予想以上に安くなる可能性があります。
物件の価値が大きく影響しているのは間違いありませんが、物件が安くなってしまえば一般的な相続よりも節税効果が期待できるのです。
上手に利用していけば不動産投資だけで相続税は節約できます。
万が一の際にはローンが免除になる場合も
不動産投資用ローンには、団信と呼ばれるものが存在します。
団信は万が一ローンを利用した人が死亡、または高度障害状態と判断された場合、ローンが免除になるというものです。
団信に加入していれば、保険機関がローンの支払を代行してくれるケースもあるため、もしものときも支払いの問題が避けられるメリットを得られます。
不動産投資はどんな人に向いている？
不動産投資はどのような人に向いているのか、しっかり確認しておく必要があります。
不動産投資に成功している人がどのような人で、向いていない人はどのような人か知っておかないと、自分が間違って不動産投資に手を出してしまう可能性があります。
少しでも失敗を避けるために、不動産投資に向いている人、そうではない人の情報を理解しておきましょう。
不動産投資に向いている人
まずは不動産投資に向いている人です。
次の要素に該当している人に向いています。
- 自己資金で投資できる人
- 金融機関の融資が受けられる人
- 年金の他に安定した副収入を得たいと考えている人
なぜ向いているのかを知っておけば、投資しやすくなるでしょう。
自己資金で投資できる人
自己資金で全て投資できる人は、不動産投資に向いています。
全て自己資金で投資しておけば、受け取れる利益は全てプラスとして計上されるため、ローンの支払いなどを気にせず投資できるようになるのです。
投資を成功させるためには、自己資金比率をできる限り高くしておく必要があり、100％を実現できるようなら不動産投資は成功しやすい傾向もあります。
自己資金の範囲内で投資を検討している人も含めて、全ての資金を自分で賄ってしまえば、投資に成功するチャンスは多くなるのです。
金融機関の融資が受けられる人
金融機関から融資を受けられる人も、不動産投資に向いています。
金融機関のローン審査は厳しい傾向があるものの、不動産投資を成功するためには避けられない要素でもあります。
融資を受けられれば高額な不動産へ投資できるようになり、利回りや売却益などで多くの利益を得られる可能性があるなど、成功しやすい状況を作りやすいのです。
ローンでどこまで融資を受けられるかは保有している自己資金も影響していますが、ローン審査さえ通過してしまえば不動産投資成功のチャンスは大きくなります。
年金のほかに安定して副収入を得たいと考えている人
年金の他に安定した副収入を得たいと判断している人も、不動産投資に向いています。
年金だけで生活していくのは相当厳しい部分もありますので、より多くの副収入を得て安定させるのが一番です。
安定した副収入として期待されているのが不動産投資であり、保有している不動産から定期的な利益が得られるようになれば、安定した生活を維持できる状態となります。
投資している物件から多くの利益を得るためには管理も重要になっていきますが、管理費用などを差し引いても安定した利益が出せれば将来の安定性が期待できます。
不動産投資はやめた方が良い人
一方で不動産投資はやめたほうがいい人もいます。
- 自己資金が全くない人
- 不動産投資の勉強をしていない人
- 物件のメンテナンスを面倒に感じる人
- 良さというときの決断力がない人
不動産投資はある程度の費用を必要としている他、勉強やメンテナンスに関わる情報も含めて知識面でも重要な部分が多数あります。
適当に考えている人には向いていない投資方法でもありますので、まずは勉強する方向で考えたほうがいいでしょう。
自己資金が全くない人
自己資金を保有していない人には、不動産投資は向いていません。
不動産投資は一定割合の自己資金を必要としているもので、自己資金を持っていないとローンの負担だけが多くなりリスクが増えてしまいます。
リスクを避けるためには自己資金比率を高めなければなりませんが、全くない人は負担だけが増えてしまい、失敗しやすくなります。
ローンの支払いだけで苦労するような状況を避けるためにも、自己資金は重要です。
不動産投資の勉強をしていない人
不動産投資の勉強をしていない人、または勉強する意味がないと思っている人には向いていません。
不動産投資というのは複雑な情報が多数存在しているのは間違いないもので、適当に考えていると失敗する可能性が相当高くなってしまいます。
勉強をしていない人はもちろんのこと、これから勉強しようという意識がない人も成功する可能性は相当低くなってしまいます。
不動産投資で成功させるためには、色々な勉強をした上で物件を決める意識を持たなければなりません。
物件のメンテナンスを面倒に感じる人
物件のメンテナンスをしない、面倒に感じている人にも向いていません。
物件は定期的にメンテナンスしなければなりませんし、綺麗に保っていると購入したいと考えてくれる人が出てきます。
何もメンテナンスしていない状況で物件を見ても、他の物件に変えたほうがいいと判断されてしまい、誰も入ってくれないのです。
誰かが入ってくれなければ不動産投資は成功しませんので、メンテナンスというのは重要視されており、定期的に良い状態に保つよう心がけなければなりません。
良さというときの決断力がない人
決断力がない人にもあまり向いていないのが不動産投資です。
最終的な決断は自分で行わなければなりませんが、不動産投資では決断力がなければ失敗するリスクも高くなってしまいます。
いいと思われるような物件を即断で購入できるかどうか、決断力が求められているのも事実です。
優柔不断な状態になっており、不動産をなかなか決められないような人にとって、不動産投資は向いていない方法でもあります。
不動産投資の成功率を上げるためのコツ
不動産投資の成功率を上昇させるためには、次の方法を採用してみましょう。
- 投資の目的や予算を明確にする
- 不動産投資についての知識を身に着ける
- 信頼できる不動産会社に相談する
自分で不動産投資に関連している知識を身につけるのは当然ですが、他にも投資の目的や予算について明確化しておくと成功しやすくなります。
困ったときに相談できる相手がいるのも成功に近づけやすいでしょう。
投資の目的や予算を明確にする
まずは投資の目的や予算を明確にしておきましょう。
投資の目的や予算を明確にしていない場合、どのような目的で不動産投資をしていくのかわからなくなってしまい、適当に投資先を決めてしまう可能性があります。
少しでも投資の目的や予算を明確にして、自分ができる範囲内で投資していくような状況を作り出していくのが重要です。
成功させるためには自分が確保できる予算の範囲内で、投資目的を明確にしながら物件を決めていく傾向を作るといいでしょう。
不動産投資についての知識を身に着ける
次に不動産投資についての知識を身に着けてください。
不動産投資は何も知らないで成功するものではなく、勉強して知識を身に着けていかないと成功させられない投資方法です。
不動産をどのように収益化していくのかは当然ですが、不動産投資のリスクや成功に導くためのポイントなど、しっかりと情報を仕入れておく必要があります。
勉強が嫌いだという人には全く向いていない投資方法であるのが不動産投資ですので、毎日少しずつでもいいので勉強する癖をつけるといいでしょう。
信頼できる不動産会社に相談する
どうしても対応できないときのために、信頼できる不動産会社に相談する方法も検討してください。
不動産会社は困ったときにすぐ対応してくれるというメリットを持っており、相談相手として利用しやすいという側面もあります。
相談相手がいないようでは、最終決定まで自分で対応しなければなりませんので、相当な玄人失敗するリスクを回避していかなければなりません。
不動産会社が相談に応じてくれれば、自分だけで考えていく必要はなくなり、相手の意見を取り入れながら最適な選択ができるようになっていきます。
不動産投資が向いていない人におすすめの投資方法
不動産投資に向いていない人は、別の方法で投資する方針を検討したほうがいいでしょう。
ただ、投資先として考えられるものは限られています。
限られた投資先の中で、自分に向いている方法を見つけて投資していくのがおすすめです。
太陽光投資
太陽光投資は、太陽光発電に対して投資していく方法です。
どちらかと言えば不動産投資に近いような方法でもありますが、太陽光投資は不動産投資と違いこれから伸びてくる分野として期待されています。
現時点でも太陽光発電を導入しようとしているところは多くなっており、太陽光を上手に利用して投資を成功させ、収益を確保していくというのはいい方法でもあります。
設備投資がかなり必要なように思われていますが、太陽光パネルなどの投資さえしっかり進められれば、最終的な投資金額は不動産投資より少ない傾向も出ているのです。
太陽光投資がおすすめな理由
太陽光発電がおすすめできる要因として、投資年数が少なくて済むという部分が大きくなっています。
不動産投資は相当長い年数保有していないと収益を回収できないような状況が生まれていますが、太陽光発電は10年程度でほぼ回収して収益化できるのです。
短期間で投資を成功させて利益に変えられるという観点では、不動産投資に比べて失敗しづらい状況となっており、投資成功のチャンスは大きくなっています。
他にもメンテナンスの必要性が少ないなど、不動産投資に比べて気にしなければならない部分が少なく、大雑把な人でも利用しやすい傾向があります。
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REIT（リート）
REITは不動産投資に似ている方法ではありますが、投資家から資金を集めたものを複数の不動産に利用し、最終的に賃貸収入や売却益を分配するものです。
不動産投資は1人で実施しなければならないケースが多くなっているものの、REITの場合は複数の投資家から資金を集めますので、リスクは軽減されます。
投資先については商業施設やオフィスビル等が対象となっており、一般的な不動産投資では創始しない物件に対してお金を使う傾向があります。
REITはリスクの少ない投資方法として期待できる手法でもあり、近年注目を集めているのです。
REITがおすすめな理由
REITがおすすめできる理由は、不動産投資に比べて投資額を抑えられる可能性がある点です。
不動産投資と違い複数の投資家が投資に参加していくこととなりますので、1人が出資する金額が抑えられ、リスク面での軽減が期待できます。
また、投資する物件は業者側が対応してくれますので、投資先を決めなければならない不動産投資よりも気軽にお金を使えるメリットを持っています。
投資信託という方法を採用している点もあり、一般的な投資に比べて業者側に任せられる部分が大きく、安心感が強いのが良さです。
まとめ
不動産投資はやめとけという話も聞かれますが、勉強していない人には向いていない方法であるのは間違いありません。
しっかり勉強している人に対して成功のチャンスが提供されている方法でもありますので、リスクや投資不動産の選択が難しい人は避けたほうがいいでしょう。
より成功しやすい投資方法を考慮しつつ、投資する際は相談できる相手を探すなどの対応を検討してください。
